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子羊は動けるエリアが小さすぎるとストレスが募り、動けるエリアが広すぎると不安から動けない

2023/04/18

おそらく第1子が東大を目指す間接的なきっかけとなったUKの育児の考え方


UKで、UKに住む外国人向けの勉強会に参加しました。その勉強会開催の趣旨は、UKに住んでいるからUKでの育児に合わせなさいということではなく、UKの人々がどのようなことを聞かされて育児に臨んでいるのか、違う文化を持つ人にとっても、ここでどのように子どもを育てていくかの参考になるだろうということでした。
大きく分けて2つの話がありましたが、一つは印象に残っておらず、もう一つは非常に印象深く、子どもをどう育てていきたいかという「イメージ」を「考え」に変えてくれました。それから15年の時間が経った後、その話が第1子を東大に向かわせたと思うようになりました。

三歳児神話を部分的に否定する話


まず最初に、いわゆる「三歳児神話」の否定から始まりました。とは言え、完全な否定ではなく、育児を担うのが実の母親である必要性についてが否定され、手厚い育児環境があることが大切だという話でした。子どもたちが少なくとも3歳まで働くチャンスがないことが確定している私には他人事のように聞き流してしまい、詳しい話を思い出すことができません。
これはこれで、子どもが生まれた最初の3年間、どんな環境で育てるかはその後の人生に大きく影響するかという貴重な話であったことだけは覚えています。

子どもに適切な自由を与えることが必要という、大きな影響を受けた話


子どもをを牧場の子羊に例え、子羊が自由に動き回れる範囲の話です。
狭すぎる柵の中に入れるともっと広い世界を見たがって、その環境しか与えられられないことに不満を感じ、外に出ようとすることしか考えない。逆に、どこに柵があるのか分からない、もしかすると柵がないかも知れないような広すぎる環境に子羊に与えると、見えないところに向かった時にどんな危険があるのか、戻ってこれるのかなど不安が大きくなり、せっかく広いところにいるのに動けなくなってしまう。子どもにどの程度の自由を与えるかを意識することが大切、というものでした。
その話を聞いた母のイメージはこんな感じです。
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「適切な自由」を具体的にイメージすることができない母があれこれ思い悩んだこと


自由を適切に与える柵を設けた子どもの姿を想像してみました。グレーゾーンは必ず存在すると思うのです。
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「寝不足になるほど夜遅くまでテレビを見るのはいい?悪い?」


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「どうしても今日だけは」なら白、「毎日」なら黒というようにケースバイケースであり、グレーゾーンだと思います。
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「スマホでゲームをするためにお金を使うのはいい?悪い?」


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グレーゾーンの有無は家庭によると思いますが、グレーゾーンが存在する家庭の場合、「最初にゲームアプリを購入するのはOK、課金はNG」かも知れないし、「毎月一定額までなら課金OK」かも知れません。

こうして具体的に考えれば考えるほど、黒寄りの自由を手にしたい子どもと、白寄りにしたい母とのせめぎ合いが見える気がしました。

これだ!と母が考えた「果てしなく広いけど、これなら不安なくのびのび動ける」という柵の設置場所イメージ


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幅の狭い道のような柵を設置すれば、何となく持つに違いない「こんな大人になりたい」というイメージに向かって成長してくれるんじゃないかと考えました。
さらに、幅が狭すぎて不満を感じることがないよう、自分はどんな大人になりたいのかというZ軸方向の自由に目が向くように意識していました。
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